あとがき
研究会発行の同人誌「CRITICA」2号が絶賛発売中です。私も横溝特集と解放区に原稿を書いています。執筆者のほとんどが「編集後記」のページに文章を寄せているのに、市川の文章が載っていないのは、単純に書き忘れたからです。締切をちゃんと覚えていたら、こんなことを書いていたはずだという文章を、ここに書いておこうかなと思って、以下に書きます。
横溝論では最初、全部で横溝長編十作を取り上げるつもりでいました。冒頭のネタバレ警告で名前を挙げた横溝作品十作です。それなのに三作品だけで論考が終わっているのは、途中で息切れ状態になってしまったからです。今回取りこぼした残り七作品についても、機会があれば改めて論じたいと思っています。