2008-01-01から1年間の記事一覧
昨日のコミックマーケット75で、多くの方々に会誌をご購入いただきました。ありがとうございました。意外と毎年、創刊号から最新号まで売れていきます。広告活動に検討の余地があるのかもと思いはするのですが、いまいちターゲットがつかみにくいところで…
……と誤変換すると萌えアニメ(というか、むしろ違法なAV)のタイトルのようだが、それはさておき、以前『容疑者Xの献身』を大澤真幸の「アイロニカルな没入」に絡めて論じたことがある。その原稿は、人によっては「それって深読み」と感じても仕方ないよ…
先日、映画『K-20 怪人二十面相・伝』を見てきた。 1949年――架空都市《帝都》。 帝国陸海軍と、アメリカ、イギリス軍との平和条約の締結が合意に達し、 第二次世界大戦が回避された世界。 19世紀から続く華族制度により、極端な格差社会が生まれ、 帝都の富…
『2009本格ミステリベスト10』が発売になりました。本格ミステリベスト10 2009作者: 探偵小説研究会出版社/メーカー: 原書房発売日: 2008/12/02メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (31件) を見るさて、DVD『1900 HOUSE』を見た。…
上野の東京都美術館で開催中のフェルメール展をようやく見てきました。土日はさぞ混雑しているだろうと、ウィークデイに休みを取って行ったのですが、それでもやはり20分待ち。 興味深かったのは、ピーテル・デ・ホーホをはじめ、フェルメールを思わせる構図…
昨日、ブースに訪れてくださった方々、ありがとうございました。 現在、探偵小説研究会は、『2009本格ミステリ・ベスト10』制作で、修羅場に突入しております。
明日、11月9日に秋葉原にて行われる第7回文学フリマにて探偵小説研究会機関誌「CRITICA」を販売します。 文学フリマについては公式siteを参照してください。 例年同様、売り子としてブースにおりますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。 目次 序文(読む…
この季節になってまいりました。みなさま、投票をよろしくお願いします。 http://www.harashobo.co.jp/mystery/myrank09.htm
先週、出張で倉敷に行ったおり、倉敷チボリ公園「グランドフィナーレ」のポスターを見て吃驚した。そうですか、今年末で閉園ですか……。 倉敷チボリ公園は、デンマークはコペンハーゲンにあるチボリ公園をJR倉敷駅北口のクラボウ跡地に再現したテーマパーク…
休日出勤で都心に出かけたついでに、国立西洋美術館の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展を覗いた。 室内風景をよくするその画風は、同時期に同じ上野で小屋掛けしているフェルメールを思わせる。購入した図録を見ても、やはりハンマースホイ…
10月4日から1週間、ずっとひとつのことを考えていた。 それは、朝日放送で放映されたドラマ、安楽椅子探偵と忘却の岬の犯人である。 仕事中はかろうじて忘れることができた。でも、ルーチン作業に入ると全然ダメ。夜も眠れない。食欲も落ちた。 無事、8…
最近、「押し入れで独り言」(http://d.hatena.ne.jp/mystery_YM/20080916/1221571654)というブログ内で、「CRITICA」3号の市川尚吾さんの論文「本格ミステリの軒下で」に関する議論が行われていた。 市川さんは、江戸川乱歩の「主として犯罪に関す…
今年に入ってダブらせてしまった本がすでに七冊。 『吹雪の山荘』(笠井潔ほか/東京創元社) 『もう誘拐なんてしない』(東川篤哉/文藝春秋) 『誤算』(峯丘美文/鳥影社) 『腕貫探偵、残業中』(西澤保彦/実業之日本社) 『ハナシがはずむ!』(田中啓…
今年もフジロックフェスティバルに行ってきた。今年のお目当ては、くるり、TRAVIS、THE MUSICで、もちろん楽しんだわけなのだが、パンフレットの紹介文に書いてあった「兄・ロンが奏でるキーボードに合わせて歌う弟ラッセルのオペラ唱法が特徴」という一文に…
TVで『崖の上のポニョ』の宣伝を見ていて、どこか既視感を覚えた。ギョロ目の童女がスカートを翻して、街中を駆け回る姿を繰り返し眺めるうち、諸星大二郎の「栞と紙魚子」シリーズに登場するクトルーちゃんに似ていると気づいた。 我ながら、あんまりな連…
もう十五年くらい昔のことだが、実家を出て、賃貸ワンルームマンションで独り暮らしを始めた頃、まっさらな狭い空間に三十男の自意識が充満しているような気がして、それを中和するために、他の生き物がいた方がいいような気がして……「金魚でも飼おうかなぁ…
前回に引き続きピンホールカメラの話。 4月以来、折りを見つけてはピンホールカメラであるところのお菓子箱を道端に置いて撮影をしている。何度か撮影しているうちに気がついたこと。三脚を立てていると、三脚の上にあるのがお菓子の箱でも、人様にカメラと…
先日、例会の後の飲み会で、「名探偵コナン」の話題になった。 あ、日頃から思っていることを言えるチャンスだ! よし、言うぞ。 「コナンの黒幕はアガサ博士だと思うのです」 やっと言えた。 「なんだってーーー!!!」 どよめきが起きた。 周囲の反応に、…
石持浅海の新作『耳をふさいで夜を走る』を読んだ。耳をふさいで夜を走る作者: 石持浅海出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2008/06/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 36回この商品を含むブログ (41件) を見る何というか、いろいろと興味深い問題作で、…
先日小倉に行ったおり、時間がぽっかりと空いたので、「ジョン・エヴァレット・ミレイ」展を開催している北九州市立美術館に立ち寄った。しかし、小倉駅前からバスで30分近く、そこからさらに20分に1本の美術館行きシャトルバスに乗り継いで丘を登ること5分…
批評家ならぬ雑文家が、批評について考えてみる「2008-01-31 - 研究会日乗」の続き。 ここまで書いてきたことには、ある視角が欠けていました。 その視角とは、「批評されるためには、なんらかの資格がいるのか」という問いです。 日本記号学会第28回大会*1…
先日、ピンホールカメラで横浜を撮影した。 ピンホールカメラといえば、以前、35ミリフィルムを使う紙製の「くま35」で撮影したことがある。このカメラは手頃な価格、かつ35ミリフィルムを使える(つまり現像、プリントを写真屋さんに頼める)という優れ物な…
http://d.hatena.ne.jp/ending/20080327#p1 http://d.hatena.ne.jp/ending/20080329#p1 −−これでとりあえず、一区切りです。
−−みたいなこと、書きました(まだ途中ですが)。 http://d.hatena.ne.jp/ending/20080326 http://d.hatena.ne.jp/ending/20080327
所用があって、横浜馬車道の創造界隈を訪ねた。 東京藝術大学大学院映像研究科、BankART1929、本町ビル45(シゴカイ)、万国橋SOKO、BankART Studio NYK……。いずれも、歴史的建築物、港湾倉庫、オフィスビル等を文化芸術拠点にコンバージョンした施設である…
下記トークイベントの参考図書(?)として、『ロジャー・マーガトロイドのしわざ』(ギルバート・アデア)を徹夜で読んでから、今朝の朝刊を見たら、アラン・ロブ=グリエの訃報が載っていて驚いた(『作者の死』→ロラン・バルトつながり)。シンクロニシテ…
ゴルゴ13(142) (SPコミックス) [ さいとう・たかを ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > コミック > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 565円 千野帽子のシリーズを読んで思い出した、あるマンガ評論めいた文章がある。 1989(平成元)年に手塚治虫が…
批評家ならぬ雑文家が、批評について考えてみる「2008-01-24 - 研究会日乗」の続き。 前回のまとめ。大塚英志『物語消滅論』での「サブカルチャー移行対象説(文学思想向精神薬説)」(大塚氏の表現をそのまま使って千野が再構成したもの)。 ・サブカルチャ…
伯林星列(ベルリン・コンステラティオーン)作者: 野阿梓出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2008/01メディア: 単行本 クリック: 141回この商品を含むブログ (15件) を見る二・二六事件が成功した架空の世界史を舞台に繰り広げられる物語。架空戦記を思わせる…
上のエントリを2回送信してしまいました。2番目を削除し、併せて、若干の字句の訂正を行いました。【id:chinobox】