ミステリの楽しみ

 10月4日から1週間、ずっとひとつのことを考えていた。
 それは、朝日放送で放映されたドラマ、安楽椅子探偵と忘却の岬の犯人である。
 仕事中はかろうじて忘れることができた。でも、ルーチン作業に入ると全然ダメ。夜も眠れない。食欲も落ちた。
 無事、8日の回答応募締め切りに、犯人名とその人物にいたるエレガントな回答を投稿できたものの、解決編を観るまでこの状態は続いた。

 まるで恋わずらいである。
 確かに主役の津田寛治はかっこよかった。
 ヒロイン役の前田愛に軽く嫉妬した。
 しかし、私を魅了したのは決して津田寛治ではない。
 「犯人は誰か」ということ。
 ただ、それだけだった。

 小説や戯曲でも、「犯人当て」と銘打っていたら、期間の差はあるが同様に考え込んでしまう。
 近年だと、この2作。

ナポレオンの剃刀の冒険―聴取者への挑戦〈1〉 (論創海外ミステリ)

ナポレオンの剃刀の冒険―聴取者への挑戦〈1〉 (論創海外ミステリ)

 前者は2勝4敗、後者は完敗(ちなみに安楽椅子探偵は0勝5敗2未視聴)。
 どちらも問題編を2回読み、この人ではないかと見当をつけたが、早く正解を知りたいという誘惑に負けてしまった。
 もう少し忍耐力があったら、勝率は上がったのではなかろうか。……たぶん。

 最近発売されたこちらはまだ挑んでないが、応募する予定。

Rの刻印 読者参加型犯人当てミステリー

Rの刻印 読者参加型犯人当てミステリー

 エジプト、行きたいですねえ。
 
 ところで、私は推理をする時、編み物をする癖がある。
 いつの日か、ミス・マープルのように鮮やかな解決を披露してみたい。