鷹城

府内戦紙

昨夜の大分は七夕祭の初日。「府内戦紙(ふないぱっちん)」を初めて見ました。ミニねぶたといった趣の山車が十数基、まちなかを練り歩きます。 山車のモチーフはいずれも戦国武将なのですが、上杉謙信、武田信玄が何基もあったのは、いかがなものでしょうか…

天領日田

昨日は、日田に行ってきました。重要伝統的建築物群保存地区の指定を受けた豆田地区のまちなみを見に行くのが主目的。倉敷ほど観光地化されていなくて、なかなか雰囲気よかったですよ。 当日は、日田祇園祭にもあたっていたので、多くの山鉾がまちなかを曳き…

コミケ76に参加します

いよいよ明日から夏コミです。 探偵小説研究会は、初日の明日14日にサークル参加します。 新刊は、探偵小説評論誌「CRITICA」の第4号。 加えて、研究会メンバーである市川尚吾氏の『市川尚吾作品集』の販売を行います。 東京ビッグサイト 西地区ま18a「探…

マーティン・クリードの謎

今週の出張先は、西宮、広島、岡山、広島。広島で少し時間が空いたので、広島現代美術館でやっているマーティン・クリード展を見に行った。 クリードの作品の初見は、森美術館でやっていた「英国美術の現在史 ターナー賞の歩み」に展示されていた「ライトが…

ダンゴムシ万歳

先日、姪に「ふしぎはっけんえほん」5月号というものを見せてもらった。幼児向け教材らしいのだが、本の約1/3がなぜかダンゴムシ特集。誌面が、何頁にもわたってダンゴムシの拡大ピンナップで埋めつくされている。ダンゴムシとワラジムシの違いまで懇切丁寧…

聖女の九歳

……と誤変換すると萌えアニメ(というか、むしろ違法なAV)のタイトルのようだが、それはさておき、以前『容疑者Xの献身』を大澤真幸の「アイロニカルな没入」に絡めて論じたことがある。その原稿は、人によっては「それって深読み」と感じても仕方ないよ…

『K-20』の時代

先日、映画『K-20 怪人二十面相・伝』を見てきた。 1949年――架空都市《帝都》。 帝国陸海軍と、アメリカ、イギリス軍との平和条約の締結が合意に達し、 第二次世界大戦が回避された世界。 19世紀から続く華族制度により、極端な格差社会が生まれ、 帝都の富…

修羅場なんですけど

上野の東京都美術館で開催中のフェルメール展をようやく見てきました。土日はさぞ混雑しているだろうと、ウィークデイに休みを取って行ったのですが、それでもやはり20分待ち。 興味深かったのは、ピーテル・デ・ホーホをはじめ、フェルメールを思わせる構図…

デンマーク双子の謎

先週、出張で倉敷に行ったおり、倉敷チボリ公園「グランドフィナーレ」のポスターを見て吃驚した。そうですか、今年末で閉園ですか……。 倉敷チボリ公園は、デンマークはコペンハーゲンにあるチボリ公園をJR倉敷駅北口のクラボウ跡地に再現したテーマパーク…

ハンマースホイの館ミステリ?

休日出勤で都心に出かけたついでに、国立西洋美術館の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展を覗いた。 室内風景をよくするその画風は、同時期に同じ上野で小屋掛けしているフェルメールを思わせる。購入した図録を見ても、やはりハンマースホイ…

陽気なインスマウス、暢気なセカンドインパクト? または、個体発生は系統発生を繰り返す

TVで『崖の上のポニョ』の宣伝を見ていて、どこか既視感を覚えた。ギョロ目の童女がスカートを翻して、街中を駆け回る姿を繰り返し眺めるうち、諸星大二郎の「栞と紙魚子」シリーズに登場するクトルーちゃんに似ていると気づいた。 我ながら、あんまりな連…

みみよる

石持浅海の新作『耳をふさいで夜を走る』を読んだ。耳をふさいで夜を走る作者: 石持浅海出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2008/06/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 36回この商品を含むブログ (41件) を見る何というか、いろいろと興味深い問題作で、…

オフィーリアその他

先日小倉に行ったおり、時間がぽっかりと空いたので、「ジョン・エヴァレット・ミレイ」展を開催している北九州市立美術館に立ち寄った。しかし、小倉駅前からバスで30分近く、そこからさらに20分に1本の美術館行きシャトルバスに乗り継いで丘を登ること5分…

馬車道界隈の自転車とかき氷の出会い

所用があって、横浜馬車道の創造界隈を訪ねた。 東京藝術大学大学院映像研究科、BankART1929、本町ビル45(シゴカイ)、万国橋SOKO、BankART Studio NYK……。いずれも、歴史的建築物、港湾倉庫、オフィスビル等を文化芸術拠点にコンバージョンした施設である…

O嬢の帝都物語

伯林星列(ベルリン・コンステラティオーン)作者: 野阿梓出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2008/01メディア: 単行本 クリック: 141回この商品を含むブログ (15件) を見る二・二六事件が成功した架空の世界史を舞台に繰り広げられる物語。架空戦記を思わせる…

ヒューマニズムという温かな手

温かな手作者: 石持浅海出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/12メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (53件) を見る石持浅海の新刊短編集『温かな手』を読む。作中に特殊設定を持ちこむ芸風はあいかわらずで、本書の探偵役は、人間の生…

天使と後期クイーン的問題

ミステリクロノ〈2〉 (電撃文庫)作者: 久住四季,甘塩コメコ出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2007/12/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (52件) を見る久住四季『ミステリクロノ』の最新刊。時間を操作する能力を持っ…

エヴァと獺祭

『エヴァンゲリオン』の新劇場版、見てきました。なんか主役は、第三新東京市とラミエルという感じの出来でした。 目新しさを感じたのは、ミサトの家に転がっていた空瓶に、いつものエビスのほかに獺祭(だっさい)が多かったこと。山口の地酒ですね。近所に…

伏線としてのきゅうりのキューちゃん

先日、劇場アニメ『河童のクゥと夏休み』を見た。映画館に入ったところ、ビニール袋に入った記念品を渡されたので、中身を見ると「きゅうりのキューちゃん(沖縄ゴーヤ入り)」であった。 いや、たしかに胡瓜は河童の好物だが、映画館で漬物を渡されてもなぁ…

関空第2滑走路オープン

和歌山に出張するため、羽田から関西国際空港へ飛んだ。するとたまたま今日は関空第2滑走路のオープン日であった。といっても、私の乗ったJALが降りたのは従来どおりの第1滑走路であったのだが。 和歌山駅行きの高速バスに置いてあった関空情報誌「KA…

ごきげんよう、王子さま

青年のための読書クラブ作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/06メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 86回この商品を含むブログ (254件) を見るこのところ躍進中の桜庭一樹の新刊『青年のための読書クラブ』は、一言でいうとアンチ・マリみて…

黒羊の建築を見た

先日、日帰りで長崎出張に行ってきた。仕事が終わってから予約した便まで時間が空いたので、長崎ぷち観光と洒落こみ、グラバー園に出かけ、グラバー邸、ウォーカー邸、リンガー邸など西洋建築を堪能する。このグラバー園には10年以上前に訪れたことがあった…

魔術的な三角形

トリックスターズC〈PART1〉 (電撃文庫)作者: 久住四季,甘塩コメコ出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2007/04メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (53件) を見るトリックスターズC〈PART2〉 (電撃文庫)作者: 久住四季,甘塩…

仏大統領選に思う

フランス大統領サルコジ氏……何だか、さくらももこの漫画のキャラクターみたいな響きだと感じるのは、私だけか? いやいやいや、「コジ」しか合ってないし。

聖餐城

聖餐城作者: 皆川博子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/04/20メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (21件) を見る皆川博子の最新作『聖餐城』。ヨーロッパの魔術的首都プラハに君臨した神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の長い長い影法師のも…

最後のお願い

街中に出たところ、統一地方選を目前に控えて、候補者の名まえがあちこちで絶叫されていた。 「本物の武闘派○○○○に一票を!」という声があがり、はて、この街の市議選にはプロレスラーでも立候補していたかしらと聞き直すと、「本物の武闘派」ではなく、「本…

イス的展

高松のまちなかに出かけたついでに、高松丸亀町商店街A街区第一種市街地再開発事業――今は「高松丸亀町壱番街」と呼んだ方が通りがよいか――を覗いた。すると、ビルの2階と4階で「イス的展」なる美術展を開催していた。「イス」ではなく「イス的」と銘打ったの…

封鎖

家に帰ってきたら、玄関が段ボール箱の山でふさがれていた。引越業者が置いていったものである。これに本を詰めていかねばならぬかと考えると、思いっきり頭が痛いのだが……、はてさて。

田中博に抗議する

昨日付の研究会日乗で田中氏は私のことを「はんちく野郎」呼ばわりしている。「はんちく」とは何かを私なりに無理やり解析した結果「はんぺん」と「ちくわ」のことに違いないと思い至った。特に根拠はない。 で、はんぺんとちくわといえば練り物である。そし…

ビールがほしい

今日の昼は、高知のひろめ市場で鰹の塩タタキを食べた。その場で鰹を藁で焼いてタタキにしてくれるのだ。実に豪快で、なおかつ美味。 仕事中、しかも日帰り出張でなければ、あわせて生ビールも頼みたいところなのだが……。実に残念である。 高知の特産品通販 …