関空第2滑走路オープン

和歌山に出張するため、羽田から関西国際空港へ飛んだ。するとたまたま今日は関空第2滑走路のオープン日であった。といっても、私の乗ったJALが降りたのは従来どおりの第1滑走路であったのだが。
和歌山駅行きの高速バスに置いてあった関空情報誌「KANKU」を眺めると、有栖川有栖関西国際空港(株)の村山敦社長の対談が載っていた。

村山 有栖川さんの小説『白い兎が逃げる』では、関空へのアクセスについて触れられていますし、他の作品を読んでも関西の地名が出てきますので、とても親しみが湧きますね。機会があれば、関空自体をテーマにしたミステリ小説などいかがでしょう。
有栖川 そうですね、チャレンジしてみます。
村山 でも、関空は怪しげな場所や施設がないから、小説の舞台にはなりませんね。
有栖川 怪しくないものを怪しくするのが、ミステリ小説のファンタジーです。(笑い)

グラン・ギニョール城 (創元推理文庫)白い兎が逃げる (光文社文庫)
おお、有栖川有栖森村誠一ばりの(かどうかは知らんが)本格空港ミステリへの挑戦を宣言している。
ところで、村山社長が有栖川作品を読んだのは、経営者としてミステリ作家との対談に備えるという気真面目さからか、それとも生来のミステリ・ファンなのか。後者だとすれば、ラピートを舞台にした芦部拓の『グラン・ギニョール城』にも言及してほしいところ。この作品こそは、現代都市・大阪という「怪しくないもの」を、ミステリ的想像力を介して秦西の怪しげな古城と直結させた傑作であったのだから。
余談だが、この対談には次のようなくだりがある。

有栖川 実は私は電車、好きなのです。関空の連絡橋のような、あれだけ長く海上を走っている列車は世界でもあまりありません。 

元・香川県民として言わせてもらえば、海外に範を求めるまでもなく、わが国の瀬戸大橋を忘れてもらいたくないのだが。ちなみに、瀬戸大橋を舞台とした本格ミステリとしては東川篤哉『館島』を挙げておこう。
館島 (ミステリ・フロンティア)