ヒポクラテス・クラブ

個人的にここ数年ほど、新風舎文芸社などの自費出版共同出版系の出版社の作品を積極的に読んでいる。探偵小説研究会の総体として、カバーできている範囲をなるべく広くしたいという思いがあって、ラノベは鷹城さんや蔓葉さんがカバーしているし、時代ものは末國さんがカバーしている、映像関係は千街さんがカバーしている、というような感じで、それぞれ得意分野があるのに対し、オレも何かそういう面で貢献できないかな、ということで手を出したのが、そっち方面だったのである。
ミステリに関しては別途原稿を起こそうと思っているのだが(実際、毎年コラムとして書いているのだが「本格ミステリ・ベスト10」に載るには至らず、没コラム原稿として「CRITICA」に載せている。興味がある人は探偵小説研究会発行の同人誌「CRITICA」を読んでみてください。1号、2号それぞれに載っています。通販もしています)、ミステリ以外の作品を読む場合もあって、秀作に当たってもミステリ原稿では言及できそうにないので、ここで紹介したいと思う。
ヒポクラテス・クラブ』(青柳青/新風舎文庫)2007.09.05 \850+税
高校のクイズ研究会を舞台にした青春小説。ミステリではないけれど、余裕があったら読んでみてほしい。面白いから。
大手出版社から刊行されている作品と比べても遜色ない出来だと思う。それなのに注目度は(たぶん)低いので、判官びいきということで、ここで紹介した次第。