文学フリマとミステリーカレッジ

 1週間遅れての報告です。

 文学フリマとミステリーカレッジに行ってきました。

 まずは文学フリマ
 売り子先発隊は、去年と同じ蔓葉さんと円堂さんと私です。
 慣れてきたのか準備はさくっと終わり、後は各自、雑談するなり飲み物を調達するなり他のブースを見に行ったり。文学フリマは、売り場を離れたらなかなか帰り着くことのできないコミケとは異なり、のんびりモードです。
 「CRITICA」の売れ行きは順調でした。まっすぐこちらのブースに来てくださる方、創刊号と2号をいっしょに買ってくださる方、両方は買えないんだけど、ほしい、どっちにしようかなあと散々迷ってくださった方、2号を2部買ってくださった方、などなど。
 皆様、本当にありがとうございました。
 お昼頃、田中さんがふらっと現れ、人手も充分足りていたので、私はミステリーカレッジへ。その後文学フリマでは、千街さんと川井さんも売り子をされたそうです。

 池袋で迷い、立教大学の敷地内でも迷い、どうにか到着。受付で、ちょっと豪華なトーとバッグをいただき、いざ潜入。
 ミステリーカレッジは、日本推理作家協会の60周年記念イベントです。「作家と遊ぼう」というサブタイトルのとおり、ミステリー作家が主催する「文化祭」。ミステリー検定、チャリティーオークション、クイズ大会、トークセッション、ミステリー講談・落語・座談会、VTR上映、囲碁対局、サイン会、フラメンコステージ(オーレって奴?)、ティーパーティトーク、とたくさんのイベントが行われていました。
 参加チケットは早期に完売しただけあって、たくさんの人でした。スタッフの方に、目当ての旧江戸川乱歩邸&ミステリー文学資料館見学ツアーに行きたい! と言ってみるものの、朝一番に整理券を配り終えてしまったとのこと。ティーパーティーも同じく。ちょっとがっかり。
 少し外をうろうろし、オープニングから来ていた友人とようやく合流することができ、遅めの昼食。大聖堂のような学食に入ってきました。ここも大混雑。食事中、友人に言われて気づいたが、女性の参加者が多いのだ。しかも、若い女性。前に参加したMYSCONというイベントに比べると、雲泥の差。作家と遊べるからか、開催時間が昼間だからか、それとも私たちが学生さんに紛れ込んでいるのか、推理を重ねたけれど、謎は謎のままでした。
 食後は友人と別行動をとり、私はVTR上映へ。我孫子武丸さんが企画・脚本・総指揮、京極夏彦さんが撮影・編集という豪華なビデオです。
 まずは1本目。今年の乱歩賞の選出風景。最近めっきり聴力が衰えたのか、最後列の立ち見席ではよく音が届かず。唯一はっきり聞き取れた言葉は……。
「この人は、ミステリーを知らないか、そうでなかったら、いいひとなんだろうね」
 く、黒い世界なのですね……。
 2本目は、「消えた理事長」。上映前に、京極夏彦さんが会場に登場しました。プログラムにはない演出に、会場がどよめきました。どうやら、このビデオの制作はとてもたいへんだったとのこと、京極さんはお手伝いさんだったとのこと、文句は理事長までに、とのこと。ワタシノ責任ジャナイヨ! という言い訳だったみたいです。
 さて、内容は。日本推理作家協会理事長・大沢在昌さんの行方がわからない、ということで、あちこちの関係者に聞き込みをしていくストーリーです。古畑任三郎の特別編「消えた古畑任三郎」みたいですね。タイトルも似ていますね。
 出演者の大半は、ほとんどその場でアドリブをしたそうです。それでも、妙にカメラ目線になる方、カメラの前でVサインをする方、映した途端にカメラの前から逃げる方、とほんとは打ち合わせがあったのではないかというくらい、バラエティに富んでいます。夜の街で飲んでいる、中国にラーメンの材料を買いに行った、らくだに乗っているのを見た、砂漠に消えた、もう死んでいる、実はお家に帰っている……いったい理事長はどこに行ったのか!? ラストの北方謙三さんが最高でした。理事長が見つかった後、何故か包帯ミイラ姿になっている京極さん。そして、その後、監督の我孫子さんの姿を見た人は誰もいないそうです……。会場にいらっしゃったのはコピーロボットかしら? ミステリチャンネルで放映されることを希望します。
 残りのイベントはクイズ大会のみ。ホールへ向かうと、すでに1階席は満員。2階席も半分以上埋まっていました。遅れて入ったため、第1回はもう始まっていました。様子を見ながら、第2回から参加。舞台上で何人かの作家が並び、自分の作品に沿った三択クイズを出題する、という内容です。全員起立し、外れた人から座っていきます。ラスト数名になったら壇上でじゃんけん。簡単なものから、出題者ですら忘れてしまうようなマニアックな問題まで。私は早期に離脱でした。最後まで残った方は、サイン入りの何か(よく見えませんでした)をいただいたみたいです。
 フィナーレ前に退席してしまったけれど、楽しいイベントでした。途中から参加し、最後までいなかったのに楽しかったということは、最初から最後までいらっしゃった方はもっと楽しかったのではないかと思います。
 
 以上、私的レポートでした。