[法月]「無限」に魅入られた男

ゲオルク・カントール。「連続体仮説」がおのれのアイデンティティーそのもので、人生を「連続体仮説」に捧げて生きてきたため、「連続体仮説」が真であることをあらゆる思考の基盤に据えてしまった男の悲劇。

「無限」に魅入られた天才数学者たち

「無限」に魅入られた天才数学者たち

「数学を論理的に解くこと。徹底して論理的に」解こうとする「理性の働き」のバックグラウンドには、数学者の個人史と直結したのっぴきならない思想なり、世界観なり、感情なりが常駐していて、逆にそれ抜きではどのような「論理」の徹底もありえない――20世紀の数学者たちが直面した「数学の危機」の本質とは、そのようなものだったと理解されるべきではないでしょうか。