グールドの〈孤独三部作〉

必要があって、久しぶりに東京は町田にある
巨大古本屋(4階建てビルひとつがまるまる古本屋の)
高原書店にに行ってきました。


町田は、高原書店に行く途中に
ささやかながら面白い古本屋があったり、
小田急沿線最大を謳うBOOK-OFFがあったり、
古本者には、なかなか楽しい街なのですが、
BOOK-OFFがいつのまにか移転していたのには、びつくり。


バイトの関係で通っていた頃によく覗いた
中古レコード(ディスク)店のレコファンにも寄ってみましたら、
そこでグレン・グールドがプロデュースした
ラジオ番組の輸入盤CDを見つけました。


Solitude Trilogy: Three Sound Documentaries
CBC Records, 1992. PSCD 2003-3)


ピアニストとして知られるグレン・グールドがプロデュースした
 The Idea of North(1967)
 The Latecomers(1969)
 The Quiet in the Land(1977)
という三つのラジオ・ドキュメンタリー番組、
グールドのいわゆる〈対位法ラジオ contrapuntal radio 〉が
3枚のディスクに収録されています。


ウン十年前?に新宿の?タワレコHMVで見かけて買い逃して以来、
何となく気にはしていたのですが、中古店では初めて(たぶん)見ました。
輸入盤のみで、日本盤はリリースされていないと思いますが、
今後、日本盤がリリースされるとは思えないので、迷わず購入!


といえれば、きれいなのですが、
実のところは、何だか持ってるような気がして、
見つけたその日は見送り、家に帰って手持ちのディスクを見直して、
持っていないことを確認し、いたたまれなくなって
次の日に(つまり昨日)買いにいったというのが真相です(苦笑)


持っている気がしたのは、同じグールドの
『シルヴァー・ジュビリー・アルバム』
CBSソニー、1989.46DC 5304〜5)DISC 2 収録の、
グールド作・構成・出演のインタビューと、ごっちゃになっていたようです。


Solitude Trilogy のライナーの内、
60年代の番組についてのグールドの文章は
ティム・ペイジ編『グレン・グールド著作集2』
(野水瑞穂訳、みすず書房、1990)に入っていますが、
77年の番組についてのグールドの文章はないし(当然、翻訳もない)、
肝腎のプログラムの台本は、翻訳も(知る限り)一部しかなく、
CDのライナーにも再録されていない。
だから聴いても(いちおう聴いてみた)、
はっきりいって、何を言っているのか分からない(爆


でも、まあ、資料だから(笑)


それにこれで、グールドのポリフォニーに対する関心の一斑が
分かる、検証できるわけですよ!!!
(言葉が分からないなりに、ですけど...orz )


ただまあ、先頃発売されたDVD-BOX
『ザ・グレン・グールド・コレクション』
Sony Music Japan, 2008. SIBC 116〜121)を買って、
いちおう観たりしている人間ではありますけど、
グールドに関しては「バッハ弾き」という程度の関心しかないつもり
(グールド・ファンの方、すみませぬ m(_ _)m )。


だから、昔、LD2枚組で出てた
バッハ関連に特化したグールド・コレクション2の
DVD化を渇望する今日この頃です。