本棚のはなし

たいていの商品は、消費者のニーズに合わせて、品質が向上するものだが、なぜか、本棚というのは、帯に短し襷に長し、というか、四六に短し文庫に長しというようなものが多い。本のサイズは概ね決まっているのに、ちょうどいいサイズのものがないのが不思議だ。
文庫用の本棚が欲しくて、機会を見つけては通販サイトを検索していた。それで1cmピッチで棚の高さを設定できるという文庫用本棚を見つけたが、ユーザーのコメントを見ると、文庫の高さに設置するとセットの棚板の数では足りず、しかしながら追加棚を購入できない不満が書かれていて、消費者のニーズに応えきれない商品にがっかりしたり(ここを改善すればいい商品になるのになあ)。
清く正しい本棚の作り方」という素敵なサイトも見つけたが、自ら作るというのはそれなりにハードルが高く、頭の片隅においておくに止めた。
で、ようやく見つけたのが、無印良品の「組み合わせて使える木製収納」の奥行きが14cm、高さ212.5cmのもの。2枚の棚板を追加購入すると11段分の文庫棚になるのである(最上段のみ新書の高さ)。
裏板が薄くてベコベコしているのはちょっと期待にそぐわなかったが(乾燥したらぴったりするのかもしれない)、外枠がしっかりしていて、本棚自体が保ちそうなので、とりあえずは購入条件はクリアしてひと安心である。
文庫本は、小説は作者名50音順に並べているのだが、購入時期によって別のエリアに分散して、分かりづらくなっていたので、新しい棚を使ってきれいに並べ替える予定である。曖昧になっている順番がきれいになるのを想像するだけで、ちょっと幸せになれるのはお手軽な性分だな。