ミラバイ訳詩集
うっかり見のがしていたのだが、星雲社よりインド中世の女性神秘家・ミラバイの訳詩集が刊行されていた。
2005年刊行なので、もう一昨年になる。精神世界の棚においてあればもっと早く気づいたのだが、外国文学・詩集とかいうところに分類されていたので、見落としていた。
訳者は女性の方らしい。割合詩情をうまく日本語にしてあるし、英訳書など書誌が完備されているのも好感がもてる。ただ、私が初めて読んだミラバイの英訳書"SONGS OF MEERA"の情報が入っていない。この本は稀覯本と化しているか? まあ学術的な訳としては、あれはあまりレベルが高くなさそうだったし、最近出たMIRABAIなどの方が英訳としてはしっかりしている。
クリシュナへの愛を情熱的に歌うミラバイは、たぶんインド史上の女性神秘家としては最大のビッグネームだろう。
ホームページの読書日記に少し紹介文をのせたことがある。
それと、ミラバイについては、以前に紹介の原稿を「幻想文学」の「神秘文学特集」に寄稿したことがある(65号)。
あの原稿は、なかなか単行本に収録されにくそうだが、情報データとしては、他のウェブページでも日本語で書いている人がいないので意義があるかと思い、自分のページにアップしておいた。
http://homepage2.nifty.com/kkomori/india.htm
この原稿を書いた後、『ミラバイ』と『ビジャーク』が日本語訳された他、英語ではDAYABAIの英訳詩集が刊行されている。それがこの原稿が書かれた五年前に加えるべき大きな情報だが、今はそのままにしておく。